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発表者
011101
332

反射型回折格子による1〜3次の干渉像

田中 敏弘   奈良県立高取高等学校
新しく開発したCDによる反射型回折格子は、スリットを通過した光が光源の形を反映していることが判る。これから、光源を2つ並べることにより、光源のスペクトルの比較が可能となった。また、CDは平面鏡の性質を持っているので、目との距離に関係なく光源の光を観察できる。そこで、スリットからの入射角を大きく変化させることにより、1〜3次の干渉像を確認し、公式に入射角を代入してグラフを描き、理論と観察を一致させることが出来る。
011102
1500

簡易マイケルソン干渉計の製作とその活用

岩成 唯夫   島根県立松江南高等学校
 マイケルソン干渉計は2光線が明確に見え干渉の理解に効果的だが,市販の装置は高価のため生徒実験に取り上げられることはほとんどなかった。そこで.平成8年度の研究(1997)で生徒実験用の簡易マイケルソン干渉計を製作し,授業実践を通してその有効性を検討し,成果を得ることができたが,その一方で,装置の改良点でいくつかの課題が残った。さらに,平成10年度の研究(1999)で、それらをふまえて改良型簡易マイケルソン干渉計を製作し,授業実践を通してその有効性を確かめた。
011103
1500

自作霧箱と身近な放射線源でα線の飛跡を観察しよう

谷田貝秀雄   文京女子大学中学高等学校
ペットボトルなど身近な材料で、ドライアイス・アルコール簡易型霧箱を工作した。放射線源も身近な空気中から、電気掃除機とコーヒー用ペーパーフィルターで塵と共に捕集した。霧箱を消専用のエチルアルコールの蒸気で満たし、ドライアイスで冷やすと、塵に吸着したラドンから放射するα線の飛跡を観察することができた。
011104
710

8色のL E Dを用いたプランク定数の測定実験

根本 和昭   茨城県立日立第一高等学校
発色の異なるLEDは,発光する光の振動数に比例するエネルギー・ギャップを持つので,立上り電圧に達するまでは点灯させることが出来ない。そこで,数色のLEDの発光開始電圧を測定し,光子の持つエネルギーと振動数の関係をグラフに描くと,それらの傾きとしてプランク定数を求めることが出来る。量子分野の導入としては,3色程度の実験で充分であると考えられるが,ここでは8色のLEDを用いた測定を行った。
011105
320

超音波の音圧の数値計算例

安原  誠   徳島県立徳島中央高等学校
非常に身近な"音"の圧力について調べてみた。音圧は振動子から遠ざかるにつれ、徐々にその振幅が小さくなるのではなく、ある点をピークに後は減衰していく。また、受音面は振動子に対して小さい方が平均音圧を論ずる上で適しており、軸からずれた場合、同軸の時ほど音圧振幅は激しくない。また、振動子の半径分だけ強い音圧が存在するわけではなく、その値はkzにあまり依らない。
011106
1500

電流と磁界の実験の試み

柴田 朝邦   愛知県立加茂丘高等学校
ソレノイドに交流電流を流してできる振動磁界の中で、小型球形磁石が転がり回転や自転を続ける現象を見いだし、実験に基づいて、簡単な考察を加えた。また、この現象の応用として、「磁石ゴマ」(ドングリ磁石ゴマ)を開発した。また、電流間に働く力を検証する実験として、複線に流れる電流を用いる簡単な装置をいくつか紹介したい。
011107
1500

磁場の観察実験

小野寺正喜   岩手県立盛岡北高等学校
物理UBの磁場の学習において、電流による磁場の発生を主に式を中心に展開してきた。生徒にとって、磁場は子供の頃からの磁石と鉄紛による磁力線の様子を遊びから学んできており、式だけの授業の展開は、理解はできるが興味関心が薄くなりがちである。手軽に安価に観察できる教材があれば授業に簡単に取り入れることができ、生徒は興味関心を持ちながら学習することができるのではないかと考え、磁場を可視化する観察実験教材を模索した。
011108
121

風の力を高校物理の教材に

竹中  仁   滋賀県立八日市高等学校
身の回りの現象においては、風が物体に及ばす力は、空気の慣性によるものである。この力は、風速の2乗、空気密度、物体の風に垂直な面への投影面積に比例する。この関係を、運動量と力積の関係から簡単に導く。さらにこの式の係数を、風の流線の定性的な解釈により評価する。この考え方によって、風の力や空気抵抗力が働く身の回りの多くの現象を、高校物理の範囲で定量的に扱う方法を提案する。
011201
1700

クラブ活動におけるオリジナル紙飛行機の設計開発

杉木 勝彦   兵庫県立尼崎北高等学校
課題研究や探究活動がカリキュラムに取り入れられているにもかかわらず、物理の時数減をともなった現状では必ずしも十分な取り組みができているとは限らない。数年前からクラブ活動でその可能性を探ってきたが、紙飛行機の研究は継続研究が可能な大変興味深いテーマであることがわかった。本研究において基本的な開発方法を確立するとともに、20秒前後の滞空性能を有する機体の開発に成功した。
011202
1600

反観察・実験を中心とした授業実践 一物理IA−

奥谷 浩章  高知県立高知工業高等学校
中村 すみ   高知県立高知若草養護学校             高知国立病院分室他
科目「物理IA」の授業は,教養の物理としての色合いが強い。進学を意識しない物理IA選択生徒を対象に,観察・実験の手引きを使いモジュール的に観察・実験を中心とした授業を行った。また,平成15年度より施行される新教育課程にも利用できるような観察・実験の手引きの作成に取り組んでいる。
011203
1600

物理IAの授業の実践及び県の活動報告

三浦 耕造  広島県立広島井口高等学枚
高等学校第3学年の文系クラスの生徒で、受験には全く関係のない生徒に、選択科目として物理IAの授業を2単位実施した。情報(パソコン入門)と実験中心の授業展開の方法と、探求活動を中心とした授業実践について報告する。また、物理教育研究推進委員会の日頃の活動内容と、本県物理教育への貢献について報告する。
011204
1500

実習および演示装置を用いた「波の方程式」の学習

朝野 敏彦   富山県立桜井高等学校
波動分野の学習の中で,生徒の理解が最も困難な内容は「波の方程式」である。その理由として,波の方程式のための教材がこれまで報告されていないことが挙げられる。そこで,生徒自身で簡単に操作ができ,動きをとめたり反復させたりして,変位の様子を空間軸や時間軸にそってじっくり観察できる装置の開発を行った。本報告では,製作した生徒および教師用装置を紹介し,それらを用いてほぼねらい通りの授業実践ができたことを報告する。

011205

1500

ワンチップマイコンを用いた速度・時間測定器

宇田川茂雄   私立暁星高等学校
ワンチップマイコンを利用して計測装置を作ることは、これから開発が待たれる分野であろう。この方法の主なメリットは、安価なこと、ハードが簡略化されること、パソコンのような煩わしさがないこと等が挙げられよう。また開発環境も、1999年頃から、我々素人が開発できる程度に整ってきている。今回は、PIC と呼ばれるワンチップマイコンを用いて速度・時間測定装置を作成したので報告する。
011206
1500

超小型カメラによる物理実験の撮影とパソコンによる映像の編集

永露 浩明   東京都立雪谷高等学校
天良 和男    東京都立駒場高等学校
 送信機内蔵の超小型CCDカメラを運動物体に取り付けて、次の物理実験の撮影を行った。(1)直線上の物体の相対運動・衝突(2)平面上の物体の相対運動(3)回転台を転がるボールの運動(4)慣性実験器から投げ上げた物体の運動(5)無重量状態での物体の運動 そして、これらの実験映像をパソコンで加工・編集(ノンリニア編集)して、効果的に見せる映像教材(ビデオテープ・CD−ROM)を製作した。
011207
1410

岡山県の高等学校でのコンピュータ計測

岩本 恭治   岡山県立玉野高等学校
三島 誠人    岡山県立岡山一宮高等学校
岡山県では昭和61年頃からコンピュータを使った物理に関するさまざまな授業実践が始まった。また,パソコン委員会を通じて,「物理の授業におけるパソコンの利用」と題した指導資料を作成し,岡山県内の高等学校に広く普及させた。現在では,V-Fコンバータを利用したWindows機でコンピュータ計測に取り組み,授業実践の方法を研究している。これまで岡山県で実践してきた物理関係のコンピュータ計測について紹介する。
011208
1600

いきいき物理わくわく実験 2001

林   煕崇   愛知県立惟信高等学校
川田 秀堆   愛知県立明和高等学校
 我々の愛知物理サークルの物理教育に対する基本的な立場は、教師も生徒も授業が楽しくなければ「物理じゃない」という視点を持ち続けることです。私たちは愛知物理サークルは、生徒の「わからない」「くだらない」「面白くない」の声にどう応えるかをテーマに30年以上にわたって研究してきました。私達のささやかな実践は次の文献にまとめられています。「いきいき物理わくわく実験」(1988.新生出版),「いきいき物理わくわく実験2」(1999.新生出版),「物理サークル通信」
011301
899

課題研究実践報告

松本 弘司  香川県立香川中央高等学校
平成12年度、香川中央高校では、光ファイバーと校内LANによるインターネットヘの接続、WWWサーバーによるホームページの運営という環境を生かし、物理U・化学Uの「課題研究」を、その成果をホームページ上で発表することを目指して実践した。その「課題研究」の、研究の過程・プレゼンテーションソフトを利用した発表会・ホームページ 作成等についての実践報告を行う。
011302
1700

部活動における理科教育の実践について

平井  誠   島根県立松江北高等学校
部活動などの課外活動で、実験や製作によって生徒の興味を引きつけたい。そのために実験・製作・野外活動・コンピューターの利用等、様々なテーマを設定して生徒とともに活動をした。そのうちのいくつかの実践例を以下に述べる。
011303
810

日本・コロンビア・中国・イギリスにおける重力加速度の測定実験

佐藤 哲也    香川県立高松第一高等学校
竹本 恵一    香川県教育センター
小谷 猛房    高松第一高等学校
小山 圭二    丸亀高等学校
Harold Machado 香川大学教育学部
任   献和    香川大学教育学部

重力についての理解を深めるためには,緯度や高度による重力加速度の変化を調べることが有効である。しかしながら,生徒が緯度や高度の差がある測定地点へ行って測定することは困難であり,現状では資料提示だけにとどまっている。そこで本研究では,単振り子を用いた重力加速度の測定実験を情報通信ネットワークを利用して,日本,コロンビア,中国については授業時間内の同時実験を,イギリスについては電子メールでの情報交換をし,重力加速度の変化を確認した。
011304
810

食塩水の電気分解による探求実験

若菜 英幸   東京都立北野高等学校
従来、電気現象はなじみにくく、理解することが困難な生徒が多かった。概念ごとに別々の教材(実験)を使っていた。食塩水の電気分解の実験を教材として、幅広く探求的学習を行った。物理的な探求活動を通じて、電流とジュール熱、電位と電界を、化学的な探求活動を通じて、原子、イオンなどの概念理解と共に生徒の主体的な活動を育てることができた。
011305
810

新教育課程 運動とエネルギーに関する探究活動
−電磁誘導落下運動実験装置を用いた実験による展開例−

園部 孝行   愛媛県立松山南高等学校
電磁誘導落下運動実験装置により、斜面を物体が一定間隔毎に運動する時間を元にして、エネルギーと仕事の関係及び斜面にはたらく抵抗力及び動摩擦係数を精度よく導いた。また、これら一連の内容を全て一元的に探究する展開を検討した。
011306
313

回折格子を用いた光の実験

北村 俊樹   東京都立高島高等学校
ヤングや回折格子の実験では干渉・回折が装置の光路差を利用するが、生徒は光路差が実感できず光が波だとわかりにくい。この解消のために、レーザープリンタで格子定数が大きく目で見える格子を作製した。ダブルスリット、直交格子など24種類の格子をOHPシート上に作った。これと市販の回折シート、自作ホログラムを組み合わせ光の干渉・回折を実験で理解していく授業を試みたところ、干渉・回折について理解を深められることがわかった。
011307
1500

ブロッケンスクリーンの製作

足利 裕人   鳥取県立青谷高等学校
明け方の山頂で太陽を背にして立つと,近くの霧に,観察者自身の影法師と,それを取り巻く色のついた光の輪が映し出されることがある。これがブロッケン現象であり,特殊な自然条件が揃わないと観察できない。本研究では,直径約0.06mmのチタン酸バリウム系ガラスのビーズを,黒い紙の表面に貼り付けてシート状のスクリーンとし,強い白色光で観測者の影を映し出すことにより,いつでもブロッケン現象が体験できるようにした。
011308
120

実験と作業プリントを組み合わせた運動量の授業展開

橋本 道雄   東京都立大泉高等学校
平成5年度に東京都理化教育研究会物理専門委員会で発表した"ゴジラの卵の分裂実験"は,生徒が興味関心をよく示すので,授業の動機付けにもってこいの教材である。 この"ゴジラの卵の分裂実験"を核に,生徒も教師もわくわくする授業をめざした,実験と作業プリントを組み合わせた運動量の授業について報告する。
011309
1600

"Investigation in Physics World"

金城 啓一  東京学芸大学教育学部附属高校
Investigation物理とは原則として講義を行わず,一連の実験を行うことで自ら学び取る学習である。課題研究を目指しての学習により,学習者の活気ある学習が自然と生まれてくる。16年以上の実践研究の現状を報告する。