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発表者
042101
305
過マンガン酸カリウム水溶液と過酸化水素水の反応 − 試薬の濃度・加え方による反応時間の相違 − 臼井 豊和   東京都立新宿高等学校
[要約]濃度の低い過マンガン酸カリウム水溶液に対して、濃度の高い過酸化水素水を一度に多量に加えると、過マンガン酸カリウム水溶液の赤紫色が消えるのに時間がかかる。生徒実験では、試薬の濃度には特に注意しなければならない。  
[キーワード]過マンガン酸カリウム 過酸化水素 酸化還元反応 濃度 反応時間  
042102
502
アルケン,アルキンと臭素水の反応  − NMRによる検討 − 歌川 晶子   多摩大学附属聖ヶ丘高等学校
[要約]アルケンやアルキンの特徴として,臭素の付加による脱色があげられる。しかし,水が共存すると主生成物はブロモヒドリンとなることが知られている。このことはNMRによる実験からも確認できたため,教科書の実験に関する記述は再考を要する。[699]
[キーワード] 不飽和炭化水素 臭素の付加 NMR 反応機構 教科書 生徒実験
042103
601
実験「ショ糖と濃硫酸を混ぜる」を探究する−発生する混合気体の定性分析−貝谷 康治   東京都立八王子東高等学校

[要約]ショ糖に濃硫酸を混ぜると様々な変化が起こり,一酸化炭素COや二酸化硫黄SO2などの気体が発生する。その混合気体に含まれる各成分気体を簡便に定性分析する方法を検討した。  [1302, 403]
[キーワード]ショ糖 濃硫酸 一酸化炭素 二酸化硫黄 塩化パラジウム 酸化還元反応 混合気体の定性分析 探究実験

042104
402
二度とできない化学実験集 櫻田 忍    埼玉県立大宮中央高等学校
[要約]実験器具の不足や安全性等の問題により授業で扱うことが難しい化学実験を行いCD-R及びDVDにまとめた。
[305, 901]
[キーワード]実験 水銀 動画    ,
042105
1100
化学領域におけるコンピュータの活用 −計測システム及びLANを利用した授業の展開例− 重松 聖二   愛媛県立松山東高等学校
[要約]化学領域におけるコンピュータの活用例として,計測システム及びLANを利用した授業実践を試みた。教科「情報」等で生徒たちが身につけたデータ処理能力を生かすことで,これまで授業内では困難であった実験やデータ処理等が可能となり,高校の理科実験を一層発展させた授業実践を行うことができた。 [1101, 303, 304]
[キーワード]化学領域 計測システム DrDAQ 滴定曲線 自作比色計 LAN
042106
200
蒸気と気体の変化のちがいを明らかにする定量実験 石津 丹勇   大阪府立野崎高等学校
[要約]倒立させたビュレットに空気を入れ,水で圧力を変化させ体積を測定した。次に揮発性物質をビュレットの滴下口から入れ飽和にした後に圧力を変化させ体積を測定した。P−1/Vグラフを描くと傾きがほぼ等しい二つの直線が得られた。これは,体積を変化させても揮発性物質の飽和蒸気圧が一定であることと空気の分圧と体積が反比例の関係(ボイルの法則)にあることを示している。[201,202]
[キーワード] ビュレット 飽和蒸気圧 P−1/Vグラフ 揮発性物質 注射器 ボイルの法則
042107
306
1測定3分 超小型ホフマン型電解装置 吉田 工    東京都立戸山高等学校
[要約]短時間で正確な測定のできる自作ホフマン式電解装置の紹介。市販のガラス製ホフマン式電解装置は,破損しやすく,扱いが面倒である。そこで,ディポーザブル注射器を用いて,小型ホフマン式電解装置を製作した。
[キーワード]電気分解,ホフマン式電解装置,ファラデーの法則,デスポーザブル注射器
042108
804
デジタルコンテンツを活用した授業実践 −金属結晶の理解を支援する教材開発− 堀川理介 原田公彦  大阪府立北野高等学校 
[要約]「金属結晶の構造」を比較的短時間で理解させることができるデジタルコンテンツをNPO法人千里アーカイブスステーションとの連携により開発し,普通教室で実験授業を実施した。その結果,これまで教えにくかった金属結晶の3次元的配置等を理解させる教材として有効であることがわかった。[901]
[キーワード] デジタルコンテンツ 金属の結晶構造 教材開発
042109
704
化学物質名はどこからきたか・・・硫黄の例 西田 哲也   大阪私立大谷中・高等学校
[要約]硫黄という物質名を題材に、物質名の中に、中国や古代日本人の物質観が生きていることを指摘し、物質名に対する生徒の興味を別の角度から喚起したい。 [703, 801]
[キーワード]硫黄 いおう 硫 りゅう liu  Iwaw−pet いわう Iwa 岩 石硫黄

 042110

203
過冷却水を科学する 風間 清光   奈良県立畝傍高等学校
[要約]シンプルな実験や装置ほど授業内容がよく理解できるので生徒の反応もよく、楽しく心弾む授業が展開しやすくなる。本実験はイオン交換水、グルコース、塩化ナトリウムの馴染み深い物質を用いて、過冷却現象(非平衡状態の安定化状態)を通して幾つかの実験を紹介する。 [200]
[キーワード] 過冷却水 非平衡状態 凝固点降下 水と氷 状態変化 電離度


0422
01

306
色素増感電池の教材化 山田 暢司   埼玉県立大宮中央高等学校
[要約]天然色素と酸化チタンを組み合わせた新しいタイプの電池について、教材化する上での工夫点や課題等について報告する。
[キーワード] 電池 天然色素 二酸化チタン エネルギー 環境 導電性ガラス


0422
02

1301
インスタントコーヒーからのカフェイン結晶の単離実験(1)(2) 島  弘則    富山県立福岡高等学校
[要約]青少年のための科学の祭典等でも行える実験として、抽出溶媒に炭素の塩素化合物ではなく、酢酸エチルを用いた簡易なカフェインの単離実験を開発した。実施結果は、良好であった。 [599, 807, 1202]
[キーワード]インスタントコーヒー カフェイン 分液ロート 酢酸エチル 簡単 安全


0422
03

1200
身近なものを使ったポリスチレンの発泡実験 谷川 貴信    多摩大学目黒高等学校

[要約]ものづくりの観点から、身近なものを使って、手軽に楽しめるポリスチレンの発泡実験を試みた。さらに発泡させる材料を身近なものを利用することのほかに、溶剤も簡単に手に入るものを使って実験を行えるようにした。[1202]
[キーワード] ポリスチレン 発泡 身近なポリスチレン製品 BB弾 アセトン n−ペンタン 瞬間接着剤用はがし液


0422
04

303
普通のしょう油と減塩しょう油を見分ける 守本 昭彦    東京都立砂川高等学校
[要約]普通のしょう油に濃塩酸を加えると,塩化ナトリウムの結晶が析出する。この現象をふまえて,しょう油の種類の違いを見分ける点に特に注目し,探究型の実験として実践した。この教材は,共通イオン効果の学習を主目的にしたもので,平衡定数を用いた計算によって,実験結果を説明できる。密度などの現象も多角的に考え,探究的な態度を養うことができた。 [1302, 203]
[キーワード] しょう油・減塩しょう油・電離平衡・共通イオン効果・探究実験


0422
05

1202
黄銅・ステンレス・白銅を素材とする合金の成分元素の分析 長子  等    大阪府立伯太高等学校
[要約]黄銅(真ちゅう)・ステンレス・白銅の3種の合金を素材として、それぞれの合金を希硝酸や希塩酸で酸化して金属をいったん陽イオンに変えて水溶液ににしたのち、金属イオンの分離の手法を用いることにより成分元素を分析する方法を考えた。この実験を生徒実験として実施することは、新課程の化学Uの「生活と物質」の単元中の「材料の化学」で扱う金属の性質と、化学Tの「物質の種類と性質」の「無機化合物の性質」で扱う金属イオンの分離法の橋渡しとして大変有益である。 [407, 603]
[キーワード]黄銅 ステンレス 白銅 合金 成分元素 分析化学 金属イオンの分離


0422
06

305
針金を使った新しい化学振動の教材活用 岩田 久道 埼玉県立浦和第一女子高等学校
[要約]針金にリン酸および過酸化水素水をある量加えると,水素ガス発生と不動態被膜形成が交互に起こり,水素発生周期がリズムを刻むと同時に,電圧も心臓の脈のようなパルス波が観察される。この新しい振動反応のメカニズムの説明と授業への活用を発表する。尚,この研究は本校化学部の生徒が行ってきた研究で,昨年の日本学生科学賞「内閣総理大臣賞」、本年度の国際学生科学博覧会(ISEF)で「化学分野世界3位」と「アメリカ化学会賞」を受賞した研究である。 [304,807,999,1202,1301,1302]
[キーワード]針金,化学振動反応,不動態,水素,過酸化水素


0422
07

407
鉄イオンは1価か2価か−酸化還元滴定による定量を用いて− 田中 義靖   東京都立駒場高等学校
[要約]銅や鉄のイオンに複数の価数が存在することについて、教科書に書かれていることを「覚えさせる」のではなく、実験を通して「実感させる」ことを目的として、金属樹の実験と単体の銅を3価の鉄イオンを含む水溶液に溶かす実験を行い、実験後の水溶液に残った3価の鉄イオンを定量させることで、2価の鉄イオンの存在を推測させる実践を行った。
[406]
[キーワード] 鉄(V)イオン 銅(U)イオン 酸化還元滴定 陽イオンの定性分析


0422
08

501
マレイン酸とフマル酸 山本 進一   東京都立戸山高等学校

[要約]高校化学でシス−トランス異性体の好例として扱うマレイン酸とフマル酸は、水への溶解度や電離度の違いのほかに、加熱したときの変化が大きく異なることが興味深い。乾いた試験管にそれぞれを入れ、直火加熱して変化を観察する実験を行っている。また、マレイン酸を還流加熱してフマル酸を簡単に得る方法と、マレイン酸に十酸化四リンを加えて加熱し無水マレイン酸を得る方法を考案したので、これらを併せて報告する。 [599]
[キーワード]マレイン酸 フマル酸 無水マレイン酸 脱水 トランス異性化 十酸化四リン 


042209

900
電子レンジの加熱による錯体の脱水と溶媒の温度変化 吉川 直和   奈良市立一条高校
[要約]ガスバーナーやホットプレートを用い、硫酸銅を加熱脱水し、その青い結晶を白くする実験が行われている。本実験では、電子レンジを用いてアクア錯体にマイクロ波を照射し、脱水を観察した。また、電子レンジを用いて水、エタノールなどの種々の溶媒の加熱を行った。 硫酸銅や硫酸鉄(U)に配位した水は安定であるが、電子レンジが出すマイクロ波を用いると、水分子が激しく揺り動かされ温度が上がる結果、結晶水が容易にはずれ両錯体とも一水和物になった。生徒たちは青色や淡緑色の錯体が白色になるのに感動し、理論値に近い測定値が得られたことに驚いていた。[999]
[キーワード]電子レンジ アクア錯体 溶媒 アミノ酸


0423
01

600
簡易ゲル電気泳動装置の開発とカゼイン蛋白を用いた実験の教材化 萬木  貢   北海道旭川東高等学校
[要約]電気泳動はタンパク質の分子量測定やDNAの塩基配列の分析等によく用いられている手法である。装置は簡単な構造であり、分析原理も比較的わかりやすく、生徒実験への導入が可能と考えられる。これまでの泳動装置は一般にタンパク質用とDNA用、それぞれ別々の装置であった。ここでは両方の泳動が可能なゲル簡易電気泳動装置の開発と、この装置を用いたカゼイン蛋白の分子量測定をはじめ、生物物理化学に関する幾つかの実験例を報告する。[601,602]  [キーワード]SDSポリアクリルアミド電気泳動、アガロース電気泳動、タンパク質、DNA


0423
02

700
新課程における化学の授業−理科総合A・理科基礎の役割− 高野 裕恵 私立四天王寺高等学校・中学校
[要約]私立の中高一貫校では、高等学校での化学を前提にして中学理科の内容を吟味した上で、授業につなげているところが多い。それに対して、公立中学では指導要領に即した授業がおこなわれる。2002年度より新課程で中学理科を学習してきた生徒が高校に入学しているが、旧課程の生徒とどのように変化しているのか、授業をするために有効な教材は何か、高校化学の授業の中で感じたことを報告する。 [702,703]
[キーワード]新指導要領 中学理科1分野 理科総合A 理科基礎 基礎化学 


0423
03

703
産学連携による化学教育の振興に関する研究(1)中学・高校教員による出前実験を通じて 岩藤 英司  東京学芸大学附属高等学校
[要約]産学連携による化学教育の振興に関する研究の1つとして,今回は,(株)シャープ幕張ハイテクノロジーホールと中学・高校の教員が連携し,そのホールを利用して行ってきている実験教室についての報告をする。[799,801,899,1399,1400]
[キーワード]産学連携,中学・高校教員の出前実験,理科離れ,総合的な学習の時間 


0423
04

304
英語による理科授業の試み 片山  豪  群馬県立中央高等学校
[要約]研究者や理科系の大学生にとって英語は情報を得たり、成果を発表するための手段であり、とても身近なものである。しかし、理系の生徒にとって苦手意識を持っている者が多い。そこで、これらを克服するために、英語による理科の授業を試みた。英語で書かれた中和滴定の実験プロトコールを用い実験を行ったところ、生徒は日本語訳せずに実験を行うことができ、科学にとって英語が難しいものでないことを体験するこたができた。
[キーワード]理科授業、英語化、中和滴定


0423
05

101
「電子の発見と原子の構造」について 吉田 尚幸   私立開成学園高等学校
[要約]東京都理化教育研究会・教育機器活用専門委員会では,一昨年度、昨年度と実験映像のDVD化に取り組んだ。このうち,「電子の発見と原子の構造について」と題して作った化学分野の内容について発表する。新教育課程では、高校で電子を一から説明しなければならないという問題があるが,その解決方法として旧課程で中学において説明していたことを10分程度のビデオにまとめ、授業に活用した。 [703,806,904]
[キーワード] DVD ビデオ 電子 新教育課程 イオン 陰極線 原子の構造 

042306

306
「中学校理科と高校化学の連続性」〜 電池の学習を例に 〜 多田 哲郎   富山県立福野高等学校
[要約]イオンや電子などを学んでこない新課程の生徒に対し,どのよう高校の現場でこれらに関連する化学的事象を説明するかが問題である。少しでも目に見えないこれらの粒子の動きをイメージし,理解できる手だてはないかを,「電池」を題材に,その結果や問題点をまとめた。色や音に結果が現れる現象は捉えやすくイメージしやすいため理解はよいが,目に見えない部分はやはり理解が悪く,どのようにイメージをさせるかが今後の課題である。
[キーワード] イオン,電子,酸化還元,電池

042307

305
「ものづくり」からはじめる化学の学習 栗岡 司郎   堺市立工業高等学校
[要約]化学に対する関心が薄い生徒でも,「ものづくり」には強い興味を示す。そこで,「ものづくり」実験のひとつとして,「銅板のネームプレートづくり」を行った。この実験は銅板のエッチングと,銅板の黄銅(真鍮)への変化を組み合わせたもので,この実験をとおして,「酸化還元反応」や「金属イオン」「メッキ」「合金」などの工業材料と関連のある事項について生徒に興味を持たせ,理解を深めることができた。 [402,1003,1202]
[キーワード] ものづくり,銅板のエッチング,酸化還元反応,メッキ,合金

042308

303
スーパーサイエンスハイスクールにおける実験教材の開発 梶山 正明  筑波大学附属駒場中・高等学校
[要約]SSH指定時にカリキュラムの変更などを行わなかった本校では、通常授業における実験教材の開発がSSH事業の柱の一つとなった。化学科では、紫外可視分光光度計や赤外分光光度計を導入し、「化学平衡」や「反応速度」に関する実験の検討や有機合成実験の充実を試みた。これらの実験の一例を紹介し、その成果と問題点について報告する。 [304,605]
[キーワード]スーパーサイエンスハイスクール SSH 分光光度計 化学平衡 電離定数

042309

304
2価の塩基の2段階電離に関する研究 V−水酸化マグネシウムを題材として− 平井 俊男   大阪府立柏原東高等学校        
[要約]2価の弱塩基である水酸化マグネシウムの2段階電離について調べた。中和滴定における空気中の二酸化炭素の影響を評価し、電離平衡定数Kを変えて滴定曲線をシミュレーションし、塩酸による中和滴定実験の結果と曲線を比べることでKを求めた。Kは文献値より十分に小さく、滴定曲線は2段階となることが判明した。 [303,1301]
[キーワード]弱塩基 水酸化マグネシウム 2段階電離 中和滴定曲線 電離平衡定数

042310

1400
清涼飲料水・医薬品の成分表示を確かめる実験 田中 芳和   大阪府立高津高等学校
[要約]身近な材料を用いる化学実験は,生徒の興味を喚起する上で大変有効である。市販の清涼飲料水・医薬品には成分表示のあるものが多いので,多くの学校で行われる中和滴定などの操作で確かめる実験を行った。これらの実験は,化学Uの「食品の化学」「医薬品の化学」の単元で扱うことができるだけでなく,成分表示で「正解」を確認することができるので生徒は大変興味を持ったので報告する。 [305,504,506]
[キーワード]清涼飲料水・医薬品,中和滴定,成分表示,正解,化学U